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TOPIC

2026年9月10日
日印産連 「9月印刷の月」記念行事に400名 「価値創造産業」として存在感を発信へ
2026年9月9日
SCREEN GA All in Print China 2026に出展
2026年9月3日付 印刷新報 より
行動を促すMUDの時代へ MUD協会 浦久保理事長が講演
2026年9月3日
SCREEN GA PRINTING United Expo 2026に出展
2026年9月3日
パラシュート ロール紙対応UV糊貼合機「YHD-500」を販売開始
2026年8月27日
佐川印刷(愛媛県松山市)地域循環型CO2削減モデル構築へ 家具や什器の段ボールを活用
2026年8月20日
ナフサ供給不安で自治体に支援の動き 紙など代替素材への転換を後押し
2026年8月6日
ペーパーサミットジャパン2026 4,125名が来場 販売も好調、出展者に手ごたえ
2026年7月23日
関東甲信越静県印工組 BCP広域連携検討へ 相互支援体制の必要を共有
2026年7月9日
パラシュート POホットメルト接着剤「PO-Gen2」の販売強化 国内生産で安定供給

2026年9月10日

日印産連 「9月印刷の月」記念行事に400名

「価値創造産業」として存在感を発信へ

 一般社団法人日本印刷産業連合会(大橋輝臣会長)は9月9日、2026年「9月印刷の月」講演会・記念式典・懇親会を東京・千代田区のホテルニューオータニで開き、全国から400名が参加した。

  講演会では、小説家の今村翔吾氏が「印刷が支える本の未来を考える」をテーマに講演した。作品を生み出す作家である一方、本を読者に届ける書店オーナーでもあるという二つの立場から、紙の本が持つ価値と可能性について熱く語り、印刷業界にエールを送った。

 記念式典では、大橋会長があいさつで「印刷の力で社会を支える」をテーマに式典を開催するにあたり関係者へ感謝を表し、「本式典が印刷産業の社会的役割を改めて見つめ直し、未来への歩みを共有する機会となれば幸いである」と述べた。

 さらに、「印刷産業が社会を支えるインフラとしての役割を担い、顧客企業の変革を支えるとともに、地域経済を支える基盤産業であるという原点を、再度確認したい」と強調した。

 そのうえで、日印産連の今後の活動について、「さまざまな発信を通じて、社会の持続可能な成長を支える価値創造産業としての印刷産業の重要性を社会に示していく」と述べ、業界関係者に一層の協力を呼びかけた。

 日印産連表彰では、印刷功労賞10名、印刷振興賞15名、特別賞1団体を表彰した。


2026年9月9日

SCREEN GA All in Print China 2026に出展

 SCREENグラフィックソリューションズ(以下、SCREEN GA)の海外子会社であるSCREEN GA Shanghai Co., Ltd.は、2026年10月12日(月)から10月16日(金)まで中国・上海で開催 される「All in Print China 2026」に出展する。

 中国では近年、価格競争のさらなる激化や環境対応への意識の高まりから、自動化・効率化・付加価値をより向上させるソリューションの展開が期待されている。SCREENブースでは、拡大が続く中国・アジア市場に向け、オフセット印刷からデジタル印刷までを網羅し、自動化・効率化・付加価値向上を実現するSCREENのトータルソリューションを提案する。

主な出展内容

商業・出版印刷ソリューション

 革新を促す新製品として、高速連帳インクジェットデジタル印刷機のフラッグシップモ

デル「Truepress JET 560HDX」の最新テクノロジーを紹介。新開発の循環型インクジェットヘッドと、表面処理を施すことなくオフセットコート紙への印刷が可能な高濃度インク、アップタイムを最大化する新開発の乾燥機能を組み合わせることで、より高精細かつ高濃度な印刷品質、速い印刷速度、迅速な印刷立ち上げを実現する。

 また、印刷工程において必須となる調整作業では、インライン測色機の活用により、用紙ごとに最適なプロファイルを自動作成。当社が誇る安定的な稼働を維持しながら、さらなる生産性の向上とロスの削減を行い、サステナブルな社会を実現する各種ソリューションを提案する。

 さらに、枚葉インクジェット印刷機「Truepress JET S320」もサンプルで紹介。在庫を極力削減するために、小ロットのオンデマンドブックソリューションなど、必要なときに必要な部数だけを印刷する最適生産ソリューションを提案する。

 併せて、アジア市場を中心に多くの販売実績を誇る8ページサイズCTP「PlateRite 8600Mシリーズ」の新製品である「PlateRite 8600MⅢ」を実機展示。データ入稿・製版から印刷までの工程を支えるSCREEN GAだからこそ可能な、印刷仕様や部数に応じた、アナログ印刷機とデジタル印刷機のハイブリッドソリューションを紹介する。


ラベル・パッケージ印刷ソリューション

 新開発のデジタルプライマーユニットを搭載したラベル向けUVインクジェット印刷機「Truepress LABEL 350UV SAI S」を実演展示。当社が誇る高い印刷稼働率と優れた操作性を維持しながら、新開発の独自のプライマーインクにより、さらなる印刷品質と印刷耐久性の向上を実現。欧州における多様な化学物質規制に対応する高色域インクと併せ、環境に配慮した効率的な印刷ソリューションを紹介。

 また、CGS ORIS社のカラーマネジメント技術を生かした協業ソリューションも出展。多様な機器による安定した色再現を可能にすることで、より効率的な印刷工程の構築を提案する。

 SCREEN GAは、印刷市場が求める効率性・環境対応・付加価値の向上に応えるため、インクジェット印刷技術を駆使したソリューションを創造し、環境負荷低減を実現しながら、高生産性かつ高品質な印刷ソリューションを提案する。

2026年9月3日付 印刷新報 より

行動を促すMUDの時代へ MUD協会浦久保理事長が講演

 全日本印刷工業組合連合会・日本洋紙板紙卸商業組合が主催した「ペーパーサミットジャパン2026」(7月24日・25日、東京都立産業貿易センター浜松町館)では、紙の価値や新たな可能性を伝えるとともに、同時開催した「MUDフェア2026」を通じて、メディア・ユニバーサルデザインの意義と印刷業界の取組みについて紹介した。

 また、7月24日のトークセッションでは、NPO法人メディア・ユニバーサル・デザイン協会(以下、MUD協会)の浦久保康裕理事長が「新しいMUDが描く誰一人取り残さない未来」と題して講演し、約120名が聴講した。浦久保氏は、高齢者・子ども・障害者・外国人など、誰にでもわかりやすく伝えるだけでなく、実際に人々の行動を変える「日常へのMUDの実装」が今後重要になることを訴えた。

■行動設計の工夫ですべての人の社会参加を

 浦久保氏が代表を務めるMUD協会は、2008年1月に設立された。MUDアドバイザー検定の実施、MUD製品認証制度の運営、MUDシミュレーションツールの提供、全印工連が主催するMUDコンペティションへの協力など、幅広い活動を展開している。

 現在、約7,000名のMUDアドバイザー資格取得者がいるが、近年、メディア業界以外の取得者が増えている。浦久保氏は、2024年4月に施行された改正障害者差別解消法がきっかけとして大きいという。改正法では、事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化された。また、教育分野においては、発達障害を抱える子どもたちの増加が大きな課題となっている。

 浦久保氏は「健康に良くないとわかっていても改められない」「災害時の避難所マップは見ていても逃げない」などを例に、「知識はある、でもやらない。これが日本の課題としてある。どう伝えるかだけでなく、行動変容を起こすことをやっていかないといけない」と指摘した。

 行動変容につながらない原因の一つに挙げたのは、すべての人の日常に情報があふれかえる状況の中で、直感的に個々の情報から離脱し、判断を止めてしまうこと。さらに、認知能力が弱っている情報弱者、すぐに理解をあきらめがちな(感情障壁を持つ)発達障害者などは、大事な情報に接していてもそれを受け取ることができない。

 これらを解決するために何ができるか、MUD協会でも議論を深めている。浦久保氏は、情報を発信する側に、情報設計や動線設計、行動設計ができていないことも課題として挙げた。

 たとえば、行政からの情報が長文で項目が多いと見てもらえないことがある。文章の要約、選択肢の絞り込み、重要な部分の拡大、多色化などの改善により、熊本市の給付金申請ではコールセン

ターへの問合せが40%減、大阪市の納税通知書では問合せが減ったことで人件費が20%減になるなど、コスト削減、トラブル減少、税収増などにつながっている。

 加えて、行動を起こしてもらうには、色づかいやゲームの要素(ゲーミフィケーション)などを取り入れた感覚的アプローチが重要になる。視覚や触覚の刺激、達成感、他者とのつながりを得ら

れる設計にすると、人は楽しみながら取り組むことができる。

 浦久保氏は、過去のMUDコンペティションの受賞作品を紹介しながら、行動を促す各作品のアイデア、仕掛け、作り方について説明。第20回を迎える同コンペへの応募も呼びかけた。

 セミナーのまとめでは、「従来『わかりやすく』に重点を置いてきたMUDは、『動いてもらう』ことを目的に進化している。動けるから社会参加ができる。発達障害の人を含め、さまざまな特性を持ったすべての人が対象になるのが次のMUDだ。命を守ることにつながるなど、すぐにやらなければいけないMUDの取組みも多い。印刷業界として考えていくべきだ」と述べた。

2026年9月3日

SCREEN GA PRINTING United Expo 2026に出展

 SCREENグラフィックソリューションズ(以下、SCREEN GA)の海外子会社であるSCREEN GP Americas, LLCは、2026年9月23日(水)から9月25日(金)まで米国・ラスベガスで開かれる「PRINTING United Expo 2026」に出展。商業印刷市場に向けたソリューションを紹介する(ブース・N6143)。

 近年、社会のデジタル化やネットワーク化の進展に伴い、デジタルメディア上には膨大な情報があふれ、本当に必要な情報が届きにくくなっているため、紙メディアを活用したコミュニケーションの価値があらためて注目されている。

 デジタルメディアと紙メディアを組み合わせたマーケティング活動では、一人一人の顧客に合わせたパーソナライズ印刷によるダイレクトメールが効果的であり、さらに現在では、高品質な印刷物による差別化が可能な市場環境であることから、より付加価値の高い印刷物への需要も高まっている。

 その中で、印刷業界では、高品質と高生産性を両立しながら、多様なニーズに対応できる生産システムやワークフローが求められている。また、在庫の廃棄を前提とした従来型の生産方式から必要な部数だけを生産するオンデマンド型への移行や、より一層の短納期化への対応も課題となっている。

 SCREEN GAは、こうした市場ニーズに応えるため、革新的なインクジェット技術や統合ワークフロー、高度なカラーマネジメント技術を通じて、高品質かつ効率的な印刷ソリューションを提供している。

 ブースでは、高速連帳インクジェット印刷機のフラッグシップモデル「Truepress JET 560HDX」を展示するとともに、商業印刷、出版印刷、トランザクション印刷向けの多彩なサンプルを紹介する。

 また、カラーマネジメントソリューションを専門とする当社グループ会社・CGS ORIS社の製品紹介やデモンストレーションを通じて、「Truepress JETシリーズ」の高い印刷品質を実現するソリューションも併せて紹介。

 さらに、Müller Martini社およびTecnau社との協業・連携による、後加工を施したサンプルも展示する。

2026年9月3日

パラシュート ロール紙対応UV糊貼合機「YHD-500」を販売開始

 パラシュート(兵藤伊織社長、東京都世田谷区)は、アクリルグッズ・キャラクターグッズなどの製造工程における生産性向上と省人化を目的とした、UV糊貼り合わせ機 「YHD-500」 の販売を開始した。

YHD-500は、印刷物とアクリル素材をUV糊によって貼り合わせる工程に加え、ロール紙形態の印刷物を活用した生産に対応した貼り合わせ機となる。さらに、用途を切り替えることで、アクリル貼り合わせ後の表面に和紙アプリケーションを貼り付ける工程にも対応する。

なお、ロール紙を使用する生産モードと、アプリケーションシートを貼り付ける生産モードは、同時使用できず、製造する商品・工程に応じていずれかを選択する。

これまでシート単位で行われることの多かったアクリル貼り合わせ工程を、より連続的な生産工程へ発展させることで、印刷会社やグッズ製造会社における量産性向上・作業負担軽減・国内生産体制の強化を支援する。

有効接着面積は縦460㎜×横640㎜で、CNC制御サーボモーターによるプラットフォーム駆動、自動接着剤ディスペンサー、395㎚対応LED-UVシステムなどを搭載している。

 

主な特長

・ロール紙を活用した生産に対応

印刷物をロール形態で使用することで、シート単位とは異なる連続的なアクリル貼り合わせ生産を可能にする。

・和紙アプリケーション貼付に対応

用途を切り替えることで、和紙アプリケーションを貼り付ける工程にも活用できる。

・貼り合わせから後工程までの自動化

貼り合わせ後の自動フィルム貼り・自動カット機構を備え、後工程まで含めた自動化を想定したモデル。

・高精度な貼り合わせ

CNC制御サーボモーターによるプラットフォーム駆動などにより、安定した貼り合わせと繰り返しの精度を実現する設計となっている。

・アクリルグッズ量産の省人化

印刷後の貼り合わせや後加工工程を機械化することで、作業者への依存を減らし、より安定した生産環境の構築を支援。

YHD-500スペシャルサイト https://nkl-480.parachute-web.com/

2026年8月27日

佐川印刷(愛媛県松山市) 地域循環型CO₂削減モデル構築へ 家具や什器の段ボールを活用

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 佐川印刷(佐川正純社長、愛媛県松山市)は、愛媛県が公募した「令和8年度愛媛県ゼロカーボン・ビジネスモデル創出事業」に企画提案が採択され、実施事業者に選定された。段ボールを活用した県内循環型のCO₂削減ビジネスモデルの構築に取り組み、地域の脱炭素化とものづくり産業の活性化を目指す。

 同事業では、従来プラスチックやスチールなどで製造されてきた家具・什器・掲示物などを段ボールへ転換し、CO₂排出量の削減を図る。段ボールを梱包用途だけでなく、家具・什器・展示物などへ展開するための企画・設計・試作を行う。同時に、段ボール素材の開発から製造、販売、回収・リサイクルまでを愛媛県内で完結させる循環型ビジネスモデルの実現可能性を実証する。

 同社は、長年培ってきたデザイン、立体設計、デジタル印刷、加工・試作技術を活用。梱包・物流・保管などで利用されてきた段ボールの可能性を広げ「カートン・ファニチャー」などへの用途拡大を目指す。

 段ボールは古紙を原料として再び段ボールへ戻すリサイクルが定着しており、資源循環に適した素材。同社では、これを活用して脱炭素と地域産業の活性化を両立する新たなビジネスモデルの構築を進める。

 同社は2026年4月に「未来を創るためのゼロカーボン宣言」を制定し、「えひめゼロカーボン・チャレンジ企業」の認定を受けた。ISO14001自己適合宣言やグリーンプリンティング工場認定のほか、太陽光発電設備、電気自動車・ハイブリッド車、バイオディーゼル燃料の導入など、環境負荷低減にも継続的に取り組んでいる。

 佐川央晃常務取締役は、「『紙に印刷する会社』から『地域の未来をデザインする会社』へ」との考えを示し、印刷技術や設計力を生かした新規事業として「カートン・ファニチャー」構想を進めてきたと説明。愛媛グローカル・フロンティア・プログラム( EGF)で優秀賞を受賞したビジネスプランを今回、実証できることへの期待を示した。佐川常務は「私たちが目指しているのは、段ボール製品を作ることではなく、『ビジネスモデルの中でCO₂削減につながる仕組み』を地域につくることである。素材の開発から設計、製造、回収、リサイクルまでを県内で循環させることで、脱炭素と地域産業の活性化を両立する新しいビジネスモデルに挑戦する」と話している。

 今後は事業の進捗や成果を公表するとともに、成果報告会や展示・イベントを通じて県内企業への横展開を進める。

2026年8月20日

ナフサ供給不安で自治体に支援の動き 紙など代替素材への転換を後押し

 東情勢の緊迫化によるナフサ高騰や供給不安を背景に、プラスチック容器包装の代替素材への転換を後押しする自治体の支援制度が注目を集めている。紙など非ナフサ由来素材への切替えや、包装自体を減らす販売形態への転換を支援するもので、今後、同様の動きが広がる可能性がある。

 兵庫県は、プラスチック包装の削減を支援する事業を開始した。県内で食料品を包装し提供する小売業者などを対象に、従来のプラスチック容器包装を、紙や木材、生分解性プラスチックなど非ナフサ由来素材へ切り替える際のコスト差額を、上限100万円まで補助する。
 また、量り売り販売への転換に必要な計量器やディスペンサー、レジ、冷蔵ケースなどの導入費についても、補助率2分の1、上限100万円を支援する。受付期間は7月22日から2027年1月29日まで。
 北海道旭川市は、包装資材などの不足や価格高騰に対応するため、市内の中小企業向け支援制度を創設した。単に代替資材を購入する費用ではなく、包装・表示・提供方法や納品形態の見直しを対象とし、資材不足や価格高騰への対応と事業継続を後押しする内容となっている。容器・包装資材の変更に伴うラベルサイズや印刷データの変更、代替資材の試験・確認、新包装に対応する小規模加工機の導入なども支援する。助率4分の3、上限150万円。受付は先着順で、交付申請期間は7月22日から11月30日まで。
 一方、東京都では、ナフサ代替原料を活用した石油由来製品の代替素材開発など、石油に依存しない新たな技術・素材の開発を支援する。事業期間は1~3年度で、3年度事業の場合の上限額は
6億円(2026年度1億円、2027年度2億円、2028年度3億円)。対象となるのは、バイオマスや廃プラスチックから製造するナフサ代替原料の開発や、石油由来ナフサを原料とするエチレン、プロピレンなどの基礎化学品、ポリエチレンやポリプロピレンなどの素材・製品の代替技術の開発など。提案書受付は9月9日から17日まで

 また、福岡県でも石油由来プラスチックの使用を減らすことのできる先進的なプラスチック代替製品の開発を支援する補助事業を実施している。
 対象は県内の中小企業で、自ら製品企画・設計を行う者であることなど。採択予定数は年2件。補助率2分の1、上限500万円(年間)まで補助する。補助期間は最長2年間。
 こうした自治体の支援制度は全国的には少ないものの、転換・実用化から研究・技術開発まで広がりを見せている。中東情勢の先行きが不透明な中、資材調達リスクへの備えは企業経営上の重要課題となっており、供給リスク対策と環境対応を両立する自治体の支援策は今後、波及する可能性がある。

2026年8月6日

ペーパーサミットジャパン2026 4,125名が来場 販売も好調、出展者に手ごたえ

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 ペーパーサミットジャパン2026(主催・全日本印刷工業組合連合会、日本洋紙板紙卸商業組合)が7月24日・25日に東京・港区の都立産業貿易センター浜松町館3階で開催され、初日が2737人、2日目が1388人、計4125人の来場者で賑わった。印刷加工会社・紙卸商・関連団体の出展があった会場には隙間なく100を超えるブースが並び、来場者への説明やオリジナル商品の販売などに忙しかった。6つのトークセッションもほぼ満員となり、学びの場としても有益な情報を提供した。

 7月24日9時30分から展示室内で行われた開会式には、主催の全印工連から瀬田章弘会長、日紙商から清家義雄理事長、協力した日本製紙連合会の小川恒弘顧問、同時開催された「MUD FAIR 2026」の主催者を代表してメディア・ユニバーサル・デザイン協会の浦久保康裕理事長が登壇した。

 あいさつした瀬田会長は、百万塔陀羅尼やグーテンベルクの活版印刷術など紙にまつわる歴史に触れ、人類が発明した偉大な紙の功績を紹介したあと、「ところがデジタル革命が起こり、どうしてもデジタルの方に注目が行ってしまい、紙がなおざりにされている感じがして残念だ。デジタルの良さもあるが、やはり紙は人々の暮らしを彩り、心を豊かにするもの。これをしっかり社会につなぐのが、紙業界、印刷業界の使命だと思っている。ぜひこの2日間、多くの人に皆さんの思いを伝えていただき、希望ある未来を一緒に拓いていきたい」と述べた。

 10時の開場からほどなく一般の来場者が詰めかけ、午前中から熱気があふれた。多くのブースが展示だけでなく、自社商品の販売を行っており、買物を楽しむ風景が“祭”や“縁日”のムードを醸し出していた。

 出展者も、「予想以上の数に驚いている」「初開催だが大成功と言えるのではないか」「商品の売れ行きがいい」「紙の人気の大きさに気持ちが明るくなる」など、多くが好感触を得ていた。

 今回、主催者側では、メディアへの情報発信や学校への案内に力を入れたほか、後援の東京都、経済産業省、日印産連なども周知に協力した効果が表れたようだ。

 夏休みということもあり、家族づれや友人同士での来場が多く、外国人の姿も見られた。紙製品の魅力に世代や国境は関係ない。入場は無料で、気軽に遊びに来られる雰囲気もある。

  出展内容は、ペーパーサミットジャパンに合わせて新商品を用意した会社、日頃の販売商品を並べた会社、地元でのイベント出展で磨いてきた商品を持ち込んだ会社などさまざま。また、印刷工業組合単位での出展も多かった。複数の会社が連携し、地域の特色を前面に出した取組みが効果的だった。

 24日の夕刻には、小池百合子東京都知事が視察に訪れた。

 会場のつくりは、入場口からまず「紙わざ大賞」(主催・特種東海製紙)の受賞作品コーナーを通り、MUDコンペティションの受賞作品や啓発パネル展示などの「メディア・ユニバーサル・デザイン」のコーナーへ。そこからブース展示に一気に広がる動線だった。日印産連の造本装幀コンクールなどの受賞作品展示のほか、子どもたちを楽しませる「紙のプール」「紙遊び体験」「紙芝居」など、手を動かし、体で感じる広場も人気だった。広場に敷いたのは紙から作られた人工芝。会場のパネル展示の衝立も紙製にするなど、紙一色の設営だった。

 今回のペーパーサミットジャパンは、大阪府印刷工業組合が2022年から開催し、毎年2000人以上の来場者を集める「ペーパーサミット」を下敷きに、その全国版へと発展させた。全印工連では昨年度、「紙育実行委員会」を発足させ、準備を進めてきた。

2026年7月23日

関東甲信越静県印工組 BCP広域連携検討へ 相互支援体制の必要を共有

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 関東甲信越静地区印刷協議会(依田訓彦会長)は、7月10日に埼玉県熊谷市で開催した「第73回年次大会 in 埼玉」の理事長会で、大規模災害に備えたBCP(事業継続計画)の広域連携について協議した。南海トラフ地震や富士山噴火などの広域災害を見据え、関東甲信越静10県印刷工業組合による相互支援体制の構築に向け、今後検討を進めていく方針を確認した。

 議論では、南海トラフ地震や富士山噴火への備えの重要性が話題となった。出席した理事長の一人は「富士山噴火は今後必ず起こる災害である。火山灰の影響で東京の印刷産業は大きな打撃を受ける可能性があり、BCPは不可欠ではないか」と危機感を示した。

 首都圏では数センチ程度の降灰でも交通網や物流の機能低下、停電などが発生する恐れがある。印刷工場でも設備停止や資材供給の停滞によって生産活動が大きく制約される可能性があることから、被災地域外の企業が生産を補完できる広域的な相互支援体制の必要性が共有された。

 これに対し、全印工連の瀬田章弘会長は、能登半島地震を契機に石川県印工組と富山県印工組がBCP協定を締結し、災害時の相互支援体制を構築していることを紹介。「災害時は、ある程度近隣で相互に補完できる体制の方が機能しやすい」とした上で、「この取組みを参考に、関東甲信越静10県での広域連携も検討できるのではないか」との考えを示した。

 災害時の情報共有には、全印工連の組合員向け情報プラットフォーム「J-CONNECT」の活用も視野に入れる。同システムは県別や地域別にグループを設定できることから、平時の情報共有に加え、災害発生時には被災状況の把握や支援要請など、組合員同士の連携手段としても活用が期待される。

 また、全印工連では災害発生時の初動体制も整備している。震度5強以上の地震が発生した場合には、本部から直ちに各都道府県印工組へ連絡し、被災状況を確認。概ね翌日までには会長および三役へ報告が集約され、必要に応じて近隣組合との連携や支援活動を迅速に開始できる体制を構築している。

 理事長会では、石川・富山両県印工組の取組みをモデルケースとして、関東甲信越静地区における広域BCPの具体的な連携方法や運用体制について検討を進めていくことを確認した。

2026年7月9日

パラシュート POホットメルト接着剤「PO-Gen2」の販売強化 国内生産で安定供給

 パラシュート(兵藤伊織社長、東京都世田谷区)は、無線綴じ製本向けポリオレフィン系ホットメルト接着剤「PO-Gen2」について国内生産による安定供給体制を確立した。これに伴い、7月1日から国内製本市場に向け特設サイト(https://po-nori.com/)などで販売を強化している。

 PO-Gen2は、市場環境に対応するために開発された製本用ホットメルト接着剤であり、国内生産による安定供給体制と優れた現場適応性を両立している。

 出版市場では初版部数の減少や重版の小ロット化が進み、オンデマンド印刷機を活用した短納期生産が一般化している。その中で製本工程に求められるのは、「短時間で安定稼働できること」「機械停止時のトラブルが少ないこと」「清掃やメンテナンス負荷を抑えられること」「多様な用紙へ安定した接着ができること」など。PO-Gen2はこれらの課題に対応し、デジタル印刷向け製本ラインとの親和性を高めている。

 また、近年は海外調達品を中心に納期遅延や価格変動が発生している。これに対してもPO-Gen2は国内生産体制を採用することで安定供給を実現。常に数トン以上の在庫を確保しており、印刷会社・製本会社にとって重要な「必要な時に確実に入手できる国産接着剤」として、生産計画の安定化に貢献する。

 製本業界ではEVAホットメルト、PURホットメルト、POホットメルトが用途に応じて使い分けられている。

 PURは高い接着性能を持つ一方で設備投資や運用コストが課題となるケースがある。

コストと品質のバランスを追求する製品

 PO-Gen2は、「EVA糊より消費量を抑えられる」「炭化しにくい」「糸引きが少ない」「清掃負荷を軽減できる」「ニオイがない」といった特長を備えており、現場オペレータからも高い評価を得ている。既存設備を活用しながら高い接着性能と作業性を実現することで、コストと品質のバランスを重視する印刷会社・製本会社の選択肢となる。

 特に少人数運営の印刷会社や製本会社では、機械メンテナンス時間の削減が生産性向上に直結するため、「現場で使いやすい接着剤」であることが大きなメリットとなる。

 また、昨今のEVAホットメルトの価格高騰により、POホットメルト価格帯と近づいてきたため、ユーザーの手が届きやすい商品となってきている。

 同社では、単に接着性能だけでなく、日常運用のしやすさを重視して製品の選定・供給を行っている。